デリヘルでHIVに感染したら?その治療方法について

デリヘル利用でHIVに感染する場合はあるのか?

デリヘルでHIVに感染してしまった。正直そのような体験談はあまり聞くことがありません。なぜなら風俗嬢側もお客側も声を大にして公表できないからです。

HIVはクラミジアやカンジダなどとは異なる、完治できない病気であり、一生服薬を続けなければならない性病です。

実際HIVに感染する可能性はデリヘルで禁止されている本番行為をしたとしても、0.05~1.0パーセント程度の感染率と言われており、いかに感染力が低いかが分かります。

しかしながら挿入をしなくとも、HIV陽性のデリヘル嬢から生フェラをしてもらった場合は、0.1パーセントの確率で感染する恐れがあります。(基本的に唾液から感染することはありませんが、唾液に血が混じる場合もあり、100パーセント安全とは言い切れません)

ただし、腸内が傷付きやすいアナルセックスをする場合に関しては、その感染率が高くなることでも知られていますし、最近は梅毒やカンジダなどの性病に感染しているとHIVに感染する可能性が高くなることも判明しています。

デリヘルの場合は本番行為こそありませんが、利用する男性客が多いことと、HIVに関する性病検査が義務づけられていないお店も少なくないため、いくら感染確率が低いからといっても、安心はできません。

確率だけの話をしても水掛け論になるだけ。デリヘルでも少なからず感染のリスクはあり、デリヘル利用男性は、HIV感染を他人事のように考えるべきではありません。

慢性病としての治療方法

誰がHIVに感染しているかは正直分かりません。デリヘル嬢が陽性だと自覚していてもお客には言えないでしょうし、服薬をしているから大丈夫と継続出勤を続けているかもしれません。

もし、最悪なことにHIVに感染している事実が分かった場合、何が原因なのでしょう?それは99.9%性行為によるものです。しかし、そこでジタバタしても何も始まりません。

多くの男性はHIVに対し過大な恐怖心を抱きがちですが、完治はできないものの、早期発見、早期治療を行えば、健常者と全く同じ生活を送りながら寿命を全うすることが可能です。

難しい医学の話が絡みますが、簡単に話すと1996年以降はカクテル療法が開発され、HIV陽性患者さんの予後は圧倒的に改善したといいます。HIVは不死の病、そう聞いてきた方も多いと思いますが、実際に蓋を開けてみると不死の病ではなく、日々服薬が必要な慢性病と捉えた方が正確かもしれません。そう、糖尿病のような病です。そんな風に考えるとHIVに対しての恐怖は和らぐと思います。

さて、実際どのような投薬が行われるかというと、最近は複数の成分が1カプセルの中に含まれた薬が多く登場しており、管理がしやすい1日1錠のみの服薬で治療が可能です。

また新しい治療として登場したのが、1カ月もしくは2カ月に1回の注射でウイルス量の抑制を維持するタイプ。毎日の服薬の代わりに1回の注射で1~2カ月ウイルス量を調整できるため、精神的なストレスが軽減されるという結果も報告されています。

治療を受ける時期と医療費

何度もくどくなりますが、HIV感染=死を覚悟するような時代は過ぎ去りました。もちろん治療をせずに放置すれば、予後数年という厳しい数字が待ち構えているわけですが、きちんとした治療計画を立てること、内服と健診を継続できれば全く普通の生活を送ることが可能になります。

よく聞かれる疑問点として、いつ頃から内服をスタートするのか?ということです。早ければ早いほどいいというわけでもなく、ウイルス量やパートナーの有無、既往歴などを含めて治療開始のタイミングを計っていきます。

ただしHIV治療は大変高額な金銭負担があるため、基本的に障害者認定を受ける必要があります。認定を受けた場合は収入によって負担額が異なりますが、2,500円~20,000円/月までの医療費でHIV治療を継続することが可能です。

まずは医師やソーシャルワーカーなどに相談し治療方針を立て、それと同時に生活を圧迫しないためにも障害者認定を受け、きちんと内服治療(もしくは注射)を継続できる環境を作っていくことが大切になります。

デリヘルでHIVに感染する可能性は少ないです。しかし、粘膜部位の激しい接触やアナルセックスを通し、梅毒との重複感染でHIVに罹患するケースは考えうることなので、あまり楽観視せずに自衛としてコンドーム利用は徹底すべきです。